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節分

月も朧に白魚の 篝もかすむ 春の空

冷てえ風にほろ酔いの 心持ちよくうかうかと

浮かれ烏のただ一羽 ねぐらへ帰る川端で

竿の雫か濡れ手で粟 思いがけなく手にいる百両

おん厄払いましょう 厄おとし

ほんに今夜は節分か

西の海より川の中 落ちた夜鷹は厄落とし

豆だくさんに一文の 銭と違って金包み

こいつは春から 縁起がいいわえ